履歴書の職歴の書き方完全ガイド!派遣社員や転職回数が多い場合の書き方見本付き

本記事では、履歴書の職歴欄における基本的な記載ルールと、派遣社員・パート・アルバイトなど雇用形態別の書き方見本を解説します。転職回数が多い場合やブランク期間がある場合の対処法も、具体的な記入例とともに紹介します。
【この記事で分かること】
- 正社員・派遣社員・パート・アルバイトなど、主要な雇用形態に対応した職歴の記載ルール
- 転職回数が多い場合や空白期間がある場合に、採用担当者の懸念を軽減する記載方法
- 提出前に確認すべき誤字脱字・年号の整合性・職務経歴書との一致に関するチェックリスト
1. 履歴書の職歴欄・基本の書き方ルール
履歴書の職歴欄は、過去の所属企業を羅列するだけの場所ではなく、ビジネス文書としての基本マナーや正確な情報伝達力を示す項目でもあります。まずは、どのような経歴の方にも共通する基本ルールを解説します。
1-1. 和暦・西暦の統一と正確な年号の書き方
履歴書全体を通して、年号の表記は「和暦(令和、平成など)」または「西暦(2023年、2024年など)」のいずれかに統一してください。学歴欄は和暦、職歴欄は西暦のように混在していると、採用担当者が時系列を把握しにくくなるため、統一が求められます。
【NG例】
- NG:H28年、R3年(アルファベットの略称は不可。「平成」「令和」と記載します)
- NG:平成31年 5月(正しくは令和元年5月。改元年の計算間違いに注意してください)
1-2. 企業名の正式名称(株式会社の略記不可・社名変更時の対応)
職歴欄に記載する企業名は、「(株)」「(有)」などの略称は使用せず、正式名称で記載します。前株(株式会社〇〇)か後株(〇〇株式会社)かも、正確に確認してください。
在籍時に会社の合併や社名変更があった場合は、入社時の社名と現在の社名の両方を記載します。
(記入見本:社名変更・合併があった場合)
平成28年 4月 株式会社ABC(現:株式会社XYZ) 入社
1-3. 入社・退社(退職)の正しい使い分けと退職理由
一般的な民間企業に就職した場合は「入社」、辞めた場合は「退職」と記載します。ただし、組織の形態によって以下のように用語が異なります。
- 一般企業:「入社」「退職」
- 病院やクリニック(医療機関):「入職」「退職」
- 官公庁(公務員):就職先の種別に応じて「入庁」(市区町村・都道府県庁等)、「入省」(国の省庁)、「入職」(公立学校・公立病院等)を使い分けます。なお「奉職」は古風な表現として使われることもありますが、現在は上記の使い分けが一般的です。退職の場合は「退職」が標準的です。
- 個人事業主・フリーランス:「独立」「開業」および「廃業」
退職理由は簡潔に記載します。自己都合の場合は「一身上の都合により退職」、会社の倒産やリストラの場合は「会社都合により退職」と記載してください。退職理由は、入社後の雇用保険手続きや各種書類の提出時に事実と照合される場合があるため、事実に基づいて正確に記載してください。
1-4. 紙の履歴書とWeb履歴書それぞれの注意点
近年は転職サイトや企業独自の入力フォームを用いた「Web履歴書」の提出も増えています。媒体に合わせて以下の点に注意してください。
- 紙の履歴書:修正液や修正テープは使用せず、間違えた場合は最初から書き直してください。空欄を埋めるために文字を極端に大きくすることも避けてください。
- Web履歴書:数字やアルファベットは「半角」に統一します。企業名が長い場合は適度にスペースや改行を入れ、スマートフォンでの閲覧時にレイアウトが崩れないよう配慮してください。
2. 職歴の書き方見本とポイント
雇用形態ごとに適切な用語を使い分けることが重要です。以下に、働き方に合わせた具体的な書き方見本を紹介します。
2-1. 正社員の場合(異動・昇進・出向・転籍)
一つの企業に長く勤務し、部署異動や昇進を経験した場合は、その経歴も職歴欄に記載します。「出向」や「転籍」も正確に書き分けてください。
(記入見本:異動・出向・転籍を含む場合)
平成25年 4月 株式会社〇〇商事 入社
平成28年 4月 同社 営業本部 第一営業部へ配属
令和2年 4月 株式会社△△へ出向(※籍は元の会社にある状態)
令和4年 4月 株式会社△△へ転籍(※元の会社を退職し、新しい会社に入社した状態)
令和5年 9月 一身上の都合により退職
2-2. 派遣社員の場合(「派遣元」と「派遣先」の明記)
派遣社員の場合、雇用契約を結んでいるのは「派遣元」の会社です。そのため「入社」「退社」ではなく、「登録」「派遣就業」「派遣期間満了」という用語を使います。
派遣先が複数ある場合は、派遣先ごとに「派遣就業」の開始・終了を記載するのではなく、派遣元への登録から派遣社員としての就業を終えた時点までをまとめて記載する方法が一般的です。各派遣先での業務内容の詳細は職務経歴書に記載してください。
(記入見本)
令和元年 10月 株式会社〇〇人材サービス(派遣元) 登録
令和元年 11月 株式会社△△(派遣先)にて派遣就業(一般事務として従事)
令和3年 10月 派遣期間満了につき退職
※守秘義務契約(NDA)により派遣先企業名を記載できない場合は、「大手通信会社にて派遣就業」のように業種で記載しても問題ありません。
2-3. パート・アルバイトの場合
パート・アルバイトの職歴記載については、雇用保険への加入状況によって対応が異なります。
- 雇用保険に加入していた場合は、たとえ短期間であっても省略すると経歴詐称とみなされるリスクがあるため、記載することを推奨します。
- 雇用保険に加入していなかった場合は、社会人経験のある方が正社員に応募する際、数ヶ月程度の短いアルバイト歴は省略するケースもあります。ただし、応募職種に直結する経験(例:接客業志望でカフェの長期勤務)や、ブランクを埋めるための長期間の就業であれば、記載を検討してください。
(記入見本)
平成30年 4月 株式会社〇〇(〇〇店) アルバイト入社
令和3年 3月 一身上の都合により退職
「アルバイト入社」と明記することで、正社員としての経歴と明確に区別できます。
2-4. 同一企業内で雇用形態が変わった場合(登用など)
アルバイトから契約社員、または契約社員から正社員へ登用された経歴がある場合は、雇用形態が変わった年月を記載してください。
(記入見本)
平成29年 4月 株式会社〇〇 アルバイト入社
令和元年 4月 同社 契約社員として登用
令和3年 4月 同社 正社員として登用
令和5年 3月 一身上の都合により退職
3. 職歴欄でよくある疑問・お悩みQ&A
3-1. 転職回数が多い・職歴が書ききれない場合はどうする?
意図的に経歴を省略すると、経歴詐称とみなされる可能性があるため、避けてください。職歴が多い場合は、職歴欄のスペースが広い履歴書(転職者用フォーマット)を使用します。それでも書ききれない場合は、履歴書には「入社」と「退社」のみを記載し、詳細は職務経歴書に委ねます。
(記入見本:省略する場合)
株式会社〇〇 入社(詳細は職務経歴書に記載)
3-2. ブランク(離職期間)がある場合はどう書く?
退職から次の就職までに数ヶ月以上の空白期間がある場合、採用担当者がその理由や就業意欲について確認する場合があります。空白期間が長くなるほど確認される可能性が高まるため、理由がある場合は履歴書上で簡潔に記載しておくと安心です。
- 資格勉強の場合:「〇〇資格取得のため専門学校にて学習」
- 介護や療養の場合:「親の介護のため退職(現在は状況が落ち着き、フルタイムでの就業が可能です)」
3-3. 短期間で退職した経歴は省略してもいい?
短期間で退職した経歴であっても、省略は推奨しません。雇用保険に加入していた場合は、入社後の雇用保険手続きや、雇用保険被保険者証(直前の会社情報が記載)の提出時に過去の職歴が判明することがあります。また、年金記録(ねんきん定期便等)は本人が確認できる記録として残るため、入社後の手続きの中で矛盾が生じる可能性があります。経歴の省略が虚偽申告とみなされ、内定取り消しにつながる可能性もあります。
短期間での退職であっても事実として記載し、面接では退職の経緯と現在の志望動機を一貫性をもって説明できるよう準備してください。
4. 面接官はここを見る!履歴書提出前の最終チェックポイント
4-1. 誤字脱字・年号のズレの徹底確認
書き終えた履歴書は、一度声に出して読み直してください。目視では見落としやすい助詞の誤りや変換ミスを発見できます。学歴の卒業年度と職歴の入社年度に不自然な空白期間がないかも確認してください。
4-2. 職務経歴書との整合性
履歴書と職務経歴書に記載されている入社・退社の年月や企業名に食い違いがあると、採用担当者は不信感を抱きます。二つの書類を並べ、入社・退社の年月や企業名が一致しているかを確認してください。
4-3. 提出前のコピー保存と面接対策
提出前には、コピーを取るかデータとして手元に保存してください。面接官は、提出された履歴書をもとに質問します。記載内容について一貫した受け答えができるよう、面接前に見直してください。
まとめ
履歴書の職歴欄は、基本ルールを守り正確に記載することが、採用選考における信頼獲得の第一歩です。派遣社員としての経験や転職回数の多さなど、ご自身の状況に合わせた書き方を確認し、正確な履歴書を作成してください。